症状と施術法

春日TT-AH施術手法
(玉垂療法)

※文中での表現は玉垂療法(たまたれりょうほう)としています。

玉垂療法 症状と施術法
[スポーツ傷害編]

概論 I柔道選手と陸上競技選手の腰痛症

症状

この二種のスポーツで生じる腰痛症は「総じてこうです」と言えない点が大きな特徴です。柔道選手の腰痛症は選手の得意技が大きく関係しています。例えば背負い投げを得意とする選手であれば身体を支える脊柱起立筋浅層部の腰腸肋筋と深層部斜筋系の筋肉が重なる部分に炎症性の腰痛症を発症させるケースを多数見ます。又、重量級の選手では投げられた時に骨にかかる衝撃が強く、そのために腰椎分離症を発症するケースを多数見ます。

玉垂療法

玉垂療法では、このような様々な腰痛症に対し発症原因を成している筋肉群へ効果的な深層伸展をかけながら筋代謝力を復元させ、又、体幹軸を縦筋である脊柱起立筋群、横筋である側屈系筋群、斜め筋肉群の腰部外転筋群など、三方から個別の問題を解決し、これらの腰痛症を終息させます。

詳細

柔道選手は受け身のすべを知ってるので筋肉にかかる負担は巧く回避するのですが、骨に継続的かかる衝撃は競技の特徴からいって回避は困難です。骨は神経が通ってないので強い衝撃を受けてキズが生じても痛みの自覚症状が出ません。つまり、なんともないのです。しかし、キズは確実に大きくなりやがて亀裂となります。こうなると筋肉に異変が生じます。片側分離で最も異変を感じ易い部位は腰部外転筋の中臀筋で、常にその部位に違和感を感じます。両側分離なら胸腰筋膜に継続的なダルさや時として強い痛みを感じます。
この分離性の腰痛症は片側性、両側性を問わず、「ある日突然、これと言う予兆もなく」動くことが殆どできないような強い急性腰痛を発症させます。技別発症の腰痛症をさらに見ると、払い腰は払う側の腰部側屈系の筋肉群、はね腰は軸足側の腰部内転筋群などに過大なストレスが生じ易く、そのため、それら筋肉群を中心とした筋肉性の腰痛症を発症させます。
他方、陸上競技選手の腰痛症は圧倒的に投擲種目の選手に発症します。ランニング系の種目で発症させる腰痛症はスタート練習をやり過ぎた場合などを除くと、競技そのものが原因を成すケースはあまり見かけません。投擲競技で生じる腰痛症では特有の発症原因があります。投擲競技は投げる時にサークルから出てはならない決まりのため投げる瞬間、投げるために発した屈筋張力(筋肉のパワー)を拮抗筋が強く制止し、この時に生じる強い制止モーメントを利用することで遠くに飛ばしますが、この競技で生じる腰痛症は、この力により発症します。通常、スポーツで生じる腰痛症は筋肉のアクセルを踏み込み過ぎたオーバーワークで起きますが、このタイプの腰痛症はブレーキをかけ過ぎたことにより発症します。

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